プロ野球で良く聞く故障についてまとめてみた【基礎編②】

このページではプロ野球で良く耳にする「怪我・故障・手術」についての一般的な復帰時期や復帰例についてまとめていきます。

【基礎編②】では混乱の起きやすい「総称・俗称・正式名・医学用語」などの表記について取り上げます。

管理人はメディカルライターではなく、このサイトも医療情報サイトでもないため過去の例と共にザックリとした情報をまとめたページです。詳しい医療情報をお求めの方は、専門のメディアなどをご確認下さい。

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コンディション不良

いつから使われ始めたのか魔法の言葉
とりあえずなんらかのトラブルがあったとだけ読み取れる言葉です。

大抵は上半身or下半身のどちらかでざっくり発表されます。
稀に肘のとか肩のと限定して伝えられますが、もうそこまで言ったら普通に伝えてしまっても変わらないような気はします。

また、極稀に体調不良でも使われます。

NIWAKA
NIWAKA

体調不良で使われる時は、聞かれた監督なり首脳陣が受け答えで「体調不良」のフレーズより先に「コンディション不良」が出てきてしまったとかそういう単純な話でしょう……。

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肉離れ / 筋挫傷

どちらも筋肉の故障で「筋膜や筋繊維の損傷・断裂」を指します。
そもそも肉離れは「筋挫傷」の一種らしいのですが、発生原因によって分けて呼ばれることが多いようです。

肉離れ → 自身の活動によって筋損傷(筋繊維の断裂)が起きた状態
筋挫傷 → 外力(衝突など)によって筋損傷を生じ、筋内に出血を起こす状態


例:スイング動作や送球で脇腹の筋損傷を起こした場合は肉離れ、死球や衝突によって起こした場合は筋挫傷

厳密には故障状況によって損傷の仕方も違うようで、AT(アスレティックトレーナー)さんがYoutubeで解説してる動画がありました。

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捻挫

調べると「外部から関節に強い力がかかることにより、関節を支えている靱帯(じんたい)や関節包(かんせつほう:関節を包む膜)、軟骨などが損傷すること」と出てきますが、ざっくり言えば関節を捻って骨以外を痛めた故障の総称となります。

つまり故障内容というよりは、故障状況を表した表現です。

そのため一般的な生活においてもよく聞く怪我です。
耳馴染みもあることから軽く考えてしまいがちですが、程度によって復帰まで時間のかかることも多くあります。

21年には当時ソフトバンクホークスの千賀滉大が守備による負傷で「左足首捻挫」と診断。後に精密検査で「靭帯損傷」と診断され復帰に約3ヶ月を要した。

報道では軽度・重度またはⅠ~Ⅲ度のグレード付きの捻挫と報じたり、足首の靭帯損傷や軟骨損傷と限定して報じたりするので混乱しがちですからとにかく「総称」であってそれだけで復帰時期を推測できるものでは無いということだけでも覚えておくと良いかもしれません。

※ 故障状況を表した表現として似た物に「突き指」もあります。こちらも指を突いて損傷した状況からの総称で、時に骨折や脱臼、腱や靭帯の断裂などを含みます。

野球肘

学童野球・学生野球でよく聞く故障名です。
ボールを投げる動作によって肘が痛くなる障害全般を指す総称となります。

野球肘には骨・関節・靭帯とあらゆるケースが含まれ、肘痛と言い換えても差し支えないレベルの呼称になるのでプロ野球の報道ではあまり聞きません。

クリーニング手術

プロ野球の故障・手術報道でおそらく最も目にする手術です。

基本的には遊離体摘出術(関節内の遊離体、いわゆるネズミの除去)を指す俗称のようですが、ざっくりと関節内の掃除をする手術の総称として報道されることもあります。

クリーニング手術と報道されるもの(例)

  • 遊離体摘出術 → 関節内の遊離体、いわゆるネズミの除去
  • 骨棘切除術 → 関節周囲の変形してできた余計な骨の除去
  • 滑膜切除術 → 炎症を起こした滑膜の除去

報道では、まとめてクリーニング手術と総称として書くケース、クリーニング手術と滑膜切除術のように俗称として使うケース、クリーニング手術の名称を使わず手術名で書かれるケースなど、様々な報道があり、しかも同じ報道内容でそれが混ざるので混乱しやすい名称です。

鏡視下○○術

こちらもクリーニング手術と同じくらい良く目にする字面です。

鏡視下は特定の傷病を指すわけではなく、小さな穴からカメラや手術器具(腹腔鏡、関節鏡など)を入れ行う手術方式を指します。
ですから故障箇所については鏡視下以外の部分で判断しましょう。

なお鏡視下でおこなわれる手術は通常の手術と比較し負担が少なく、早期回復が見込めるとのことです。

NIWAKA
NIWAKA

以上、混乱しやすい「総称・俗称・正式名・医学用語」の話でした。

報道にあまり統一性が無く、混乱しやすい物を集めています。

WANAKI
WANAKI

次回は肘の故障について一般的な復帰時期や復帰例を

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